はじめまして、金型職人の樋口成治です。金型は工業製品を大量生産するために使われる、現代社会に欠かせないものです。しかし長年にわたって工業用金型の生産を続けるうちに、新たな想いが膨らんできました。

「自然の素材と手仕事を生かした、生活に寄りそう温かいモノを生み出したい――」

大量生産・消費社会を全否定しようとは思いません。しかし、一つ一つ表情の異なる自然素材と手作業が生みだすモノには、画一的な工業生産からは生まれない価値があります。そしてそれこそが、本当に心豊かな生活につながっていくに違いありません。
自分が持てる限りの技術と発想力を使って作品を生み出し、そのような価値を少しずつ世の中に広げていきたいと願っています。